VOICE AS AN INSTRUMENT

MUSIC

VOICE AS AN INSTRUMENT

Oorutaichi インタビュー

Text: Periscope / Performance Photo: Yoshikazu Inoue / Portrait: JIMA

「2007年にBearfunkがMISEN Gymnastics をリリースしたときに、Oorutaichiの 存在を知った。どんな音楽とも違うクレージーなサウンドで、完全に違うレベルの存在だった。その音があまりにユニークなので、どこかにこもって独自の世界 を創りだす彼の姿が想像できる。他のシーンでかけられている音楽や、流行にまったく影響されない。彼の音楽を聞いていると、どうやってこの音楽を作ったの か? どうやってここにたどりついたのか? 何を考えているのか?と考えてしまう」 ティム・スイーニー

どんな子供でしたか?
物静かでおとなしい子供でした。
今もおとなしい印象ですが、パフォーマンスになると何かが降りてきたみたいに違うイメージになりますよね?
インプロでやってたときに、その場かぎりのものだから出し切ろうという感じで、そこからだんだん今のスタイルになったのかもしれない。
どんな音楽から影響を受けましたか?
エレクトロニックでやるきっかけになったのは、ダンスホール・レゲエなんです。打ち込みにめちゃエモーショナルなラップが乗っているというスタイルに感銘を受けて。あの行き過ぎた感じの熱さが好きです。
既存の言語とは違う、歌の独自の言語は、自然に生まれてきたもの?
そうですね。今は本当に歌みたいにやってますけど、その前はインプロみたいな即興的なスタイルでよくやっていたので、その時に声を楽器として使っていた流れなのかと思います。
声が言語というより楽器ということですか?
はい。大学時代にダンス・ホール・レゲエにはまった時期、そこからパトワ語という英語とジャマイカ語がミックスしてできた言語を好きになって、その響きのおもしろさから影響を受けたのが大きかったですね。
音楽以外のいわゆるパフォーマンスアートとかの影響はありますか?
日本のギリヤーク尼ケ崎という、今もう80歳くらいのおじいちゃんにものすごく衝撃を受けました。僕が見た時は70歳くらいで、ひとりで各地の路上でパフォーマンスをする。路上でピエロみたいな踊りを踊ったりとか、エア・津軽三味線、それで高揚してふんどし一枚でその辺走り回ったりするんです。
音楽以外で普段どういうことにインスピレーションを受けたり、興味を持ってますか?
瞑想が好きです。ヴィパッサナー瞑想というスタイルがあるんですが、今一番音楽と同じくらい興味をもっています。震災があって、みんなそうだと思うんですけど、けっこう深く考えた。僕も震災がきっかけで、前から興味があった瞑想を、京都の施設で体験しました。
震災をどのように受け止めました?
それまで仮想の世界に生きていたんだなと思ったので、もう一回自分を見つめ直す作業が必要なのかなと思った。例えば、ご飯ひとつにしても、誰が作ってというところが全然見えないじゃないですか。全然つながりが見えないところで生きてたというか、自分の手の内で、つながりがあるところで生活を作らないと、ああいうことが起きたときに、いつでもすべてひっくり返ってしまうんだということを体感しました。
インドのヴィパッサナー瞑想について教えてください。
ごくシンプルな瞑想で、ただ息や体の細部を観察するっていう瞑想法です。10日間、宿泊所みたいなところに泊まるんですけど、話をしたらいけない。ひたすらずっと瞑想するスタイルです。いきなりスピリチュアルなところにポーンといくわけではなくて、地に足がついた感じで、自分を観察する作業をするんですね。
音楽が売れなくなったということがよく言われますがどうでしょうか?
お金にならないということを念頭においてる部分で難しいと思う。やりたいことをやることが一番にあって、それをやるしかない。でもやり続けていたらまわってくるはずだと思います。
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01.24.2013

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